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<2年p.68>

ふりかえり

【関数】
ともなって変わる2 つの変数 [mathjax]\( x \) , [mathjax]\( y \) があって, [mathjax]\( x \) の値を決めると,それに対応する [mathjax]\( y \) の値がただ1つ決まるとき, [mathjax]\( y \) は [mathjax]\( x \) の関数である。

関数を考えるときは,2つの数量の対応の関係を調べたね。

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【比例】
[mathjax]\( y \) が [mathjax]\( x \) の関数であり,次のような式で表されるとき, [mathjax]\( y \) は [mathjax]\( x \) に比例するという。
[mathjax]\( y=ax \)
ただし, [mathjax]\( a \) は0でない定数で,この [mathjax]\( a \) を比例定数という。

【比例のグラフ】
比例を表す関数 [mathjax]\( y=ax \) のグラフは,次の図のような原点を通る直線である。

【反比例】
[mathjax]\( y \) が [mathjax]\( x \) の関数であり,次のような式で表されるとき, [mathjax]\( y \) は [mathjax]\( x \) に反比例するという。
 [mathjax]\( y= \dfrac{a}{x} \)
ただし, [mathjax]\( a \) は0でない定数で,この [mathjax]\( a \) を比例定数という。
【反比例のグラフ】
反比例を表す関数[mathjax]\( y= \dfrac{a}{x} \) のグラフは,次の図のような双曲線である。

数直線で負の数を表すときと同じように,座標も負の数が表せるように広げて考えたね。

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比例や反比例は,式の形に表して考えるようにしたね。

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<2年p.69>

3章 Chapter 3 1次関数

1節 1次関数
2節 方程式と1次関数
3節 1次関数の利用

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今度,富士山を登りに行くんだ。

頂上の方は,寒いって聞いたよ。

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気温は,標高に比例するのかな。

気温と標高の間には,何か関係がありそうだけど,比例ではなさそうだよ。

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? 比例ではない関数を使って予想できるかな?

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<2年p.70>

1節 1次関数

頂上は何℃?

どんな服装で行けばいいかな。

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標高と気温には,何か関係があるのかな。

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<2年p.71>

【1】 前ページの図のように,標高によって気温がちがいます。頂上の気温は,約何℃と予測できるか話し合ってみましょう。

標高が決まれば,気温も決まるのかな。

表にすると予測できそうだね。

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グラフに表して考えられないかな。

標高と気温の関係を式で表せるかな。

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次の課題へ!
表やグラフをもとにして,頂上の気温を予測できるのかな?
P.72

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<2年p.72>

1 1次関数

Q  Question

前ページの【1】で,標高を [mathjax]\( x \) m,気温を [mathjax]\( y \) ℃として,その関係をもとに,頂上の気温を予測することができるでしょうか。

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標高が決まると,気温も1つに決まるから,気温は標高の関数といえるね。

でも,今までに学習した比例や反比例とはちがうみたいだよ。

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見方・考え方 

これまでと同じように,2つの数量を関数として考えられるかな。

 目標 ▷ ともなって変わる2つの数量の関係を使って予測しよう。

Qでは, [mathjax]\( x \) の値を決めると,それに対応する [mathjax]\( y \) の値がただ1つ決まるから, [mathjax]\( y \) は [mathjax]\( x \) の関数である。
また,地上0mの気温が25℃で,1km上昇するごとに6℃ずつ気温が下がっているとみなすことができる。このとき,地上 [mathjax]\( x \) kmの気温を [mathjax]\( y \) ℃とすると, [mathjax]\( x \) と [mathjax]\( y \) の関係は,次の式で表すことができる。
 [mathjax]\( y=-6x+25 \)

気温は,地上11kmまでは,1km上昇するごとに,約6℃ずつ下がるよ。

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 問 1  Qで,標高3776mの気温は約何℃と考えられますか。上で求めた式や,前ページの表やグラフを用いて,小数第一位まで求めなさい。

1次関数
[mathjax]\( y \) が [mathjax]\( x \) の関数であり, [mathjax]\( y \) が [mathjax]\( x \) の1次式で表されるとき, [mathjax]\( y \) は [mathjax]\( x \) の1次関数であるという。
 [mathjax]\( y=ax+b \)
ただし, [mathjax]\( a \) は0でない定数, [mathjax]\( b \) は定数である。

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<2年p.73>

比例 [mathjax]\( y=ax \) は,1次関数 [mathjax]\( y=ax+b \) において, [mathjax]\( b=0 \) の場合と考えることができる。したがって,比例も1次関数である。

 例 1  深さ28cmの水そうに,10cmの高さまで水が入っている。この水そうに1分間に3cmずつ水位が増加するように水を入れていくとき,水を入れ始めてから [mathjax]\( x \) 分後の底面からの水位を [mathjax]\( y \) cmとすると, [mathjax]\( x \) と [mathjax]\( y \) の間には,

[mathjax]\( y=3x+10 \)

の関係がある。したがって, [mathjax]\( y \) は [mathjax]\( x \) の1次関数である。

 問 2  長さ14cmの線香があります。火をつけてから [mathjax]\( x \) 分後の線香の長さを [mathjax]\( y \) cmとして, [mathjax]\( x \) と [mathjax]\( y \) の関係を調べたところ,次の表のようになりました。下の問いに答えなさい。

⑴ 線香は,1分間に何cmずつ短くなりますか。
⑵  [mathjax]\( y \) を [mathjax]\( x \) の式で表しなさい。
⑶  [mathjax]\( y \) は [mathjax]\( x \) の1次関数であるといえますか。

 問 3  次の⑴〜⑷で, [mathjax]\( y \) を [mathjax]\( x \) の式で表しなさい。また, [mathjax]\( y \) は [mathjax]\( x \) の1次関数であるといえますか。

⑴ 縦6cm,横 [mathjax]\( x \) cmの長方形のまわりの長さが [mathjax]\( y \) cmである。
⑵ 28kmの道のりを [mathjax]\( x \) 時間で走ったときの速さが時速 [mathjax]\( y \) kmである。

⑶  [mathjax]\( x \) 円の品物を2割引きで買ったときの代金が [mathjax]\( y \) 円である。
⑷ 半径 [mathjax]\( x \) cmの円の面積が [mathjax]\( y \) cm²である。

どんなことがわかったかな

身のまわりのことがらの中には,1次関数とみなして考えられるものがあります。

次の課題へ!
1次関数はどんな変化のしかたをするのかな?
P.74

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<2年p.74>

 変化の割合

Q  Question

次の①〜③の関数について,対応する [mathjax]\( x \) , [mathjax]\( y \) の値を,次の表のようにまとめました。

① 比例 [mathjax]\( y=4x \)

② 反比例 [mathjax]\( y= \dfrac{4}{x} \)

③ 1次関数 [mathjax]\( y=4x+3 \)

これらの関数について, [mathjax]\( x \) の値が増えると [mathjax]\( y \) の値はどのように変化しているか気づいたことを話し合ってみましょう。

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 1年で学んだ比例や反比例と1次関数はどこがちがうのかな。

見方・考え方 

どこに着目すると,ちがいがわかりやすいかな。

 目標 ▷ 1次関数の変化のしかたについて調べよう。

 問 4  Qの①〜③の関数について, [mathjax]\( x \) の値が増えたときの [mathjax]\( y \) の値の変化のしかたがつねに同じものはどれとどれですか。

 例 2  1次関数 [mathjax]\( y=4x+3 \) で, [mathjax]\( x \) の値が[mathjax] \(-2\)から1まで増加したときの [mathjax]\( x \) の増加量と [mathjax]\( y \) の増加量を比べなさい。

解答

[mathjax] \(x\) の値が[mathjax] \(-2\) から1 まで増加したとき,
[mathjax] \(y\)  の値は[mathjax] \(-5\) から7 まで増加している。
  [mathjax] \(x\) の増加量は, [mathjax]\( 1-(-2)=3 \)
  [mathjax] \(y\) の増加量は, [mathjax]\( 7-(-5)=12 \)
したがって, [mathjax] \(y\)  の増加量は[mathjax] \(x\) の増加量の4 倍である。

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<2年p.75>

[mathjax] \( x \) の増加量に対する [mathjax] \( y \) の増加量の割合を,変化の割合という。

例2では,変化の割合は次のようにして求めることができる。
[mathjax] \( \dfrac{(y \mathsf{の増加量})}{(x \mathsf{の増加量})}= \dfrac{7-(-5)}{1-(-2)}= \dfrac{12}{3}=4 \)

[mathjax] \( ( \mathsf{変化の割合})= \dfrac{(y \mathsf{の増加量})}{(x \mathsf{の増加量})} \)

 問 5  1次関数 [mathjax] \( y=4x+3 \) で, [mathjax] \( x \) の値が次のように増加したときの変化の割合を求めなさい。また,⑴,⑵を比べ,気づいたことをいいなさい。

⑴ 0から3まで

⑵ [mathjax] \(-3\)から1まで

 問 6  1次関数 [mathjax] \( y=-3x+1 \) で, [mathjax] \( x \) の値が次のように増加したときの変化の割合を求めなさい。また,⑴,⑵を比べ,気づいたことをいいなさい。

⑴ [mathjax] \(-3\)から0まで

⑵ 2から4まで

1次関数の変化の割合
1次関数 [mathjax] \( y=ax+b \) の変化の割合は一定で, [mathjax] \( x \) の係数 [mathjax] \( a \) に等しい。

[mathjax] \( \begin{eqnarray} y= &a & x+b \\ &\downarrow& \end{eqnarray} \)

変化の割合

 問 7  73ページの例1の1次関数 [mathjax] \( y=3x+10 \) や,問2の1次関数 [mathjax] \( y=-\dfrac{1}{2}x+14 \) の変化の割合をいいなさい。また,それは何を表していますか。

 問 8  1次関数 [mathjax] \( y=4x+3 \) と [mathjax] \( y=-3x+1 \) で, [mathjax] \( x \) の増加量が3のときの [mathjax] \( y \) の増加量を,それぞれ求めなさい。

 問 9  反比例 [mathjax] \( y= \dfrac{18}{x} \) で, [mathjax] \( x \) の値が次のように増加したときの変化の割合を求めなさい。

また,反比例では,変化の割合は一定といえますか。

⑴ 1 から3 まで

⑵  [mathjax] \(-9\) から[mathjax] \(-2\) まで

どんなことがわかったかな

変化の割合は [mathjax] \( x \) の増加量に対する [mathjax] \( y \) の増加量の割合を表しており, 1次関数では一定の値になります。

次の課題へ!
1次関数のグラフは,どんな形になるのかな?
P.76