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<2年p.76>

2 1次関数のグラフ

Q  Question

1次関数 [mathjax]\( y=2x+3 \) のグラフについて,次のことを調べてみましょう。

⑴ 次の表は,1次関数[mathjax]\( y=2x+3 \) について,対応する[mathjax]\( x \) ,[mathjax]\( y \) の値を示したものです。これらの[mathjax]\( x \) ,[mathjax]\(  y \) の値の組を座標とする点を,下の図にかき入れてみましょう。

[mathjax]\(\begin{array}{c|crrrrc}\hline x & \cdots & -4 & -3 & -2 & -1 & \ 0 & \ 1 & \ 2 & \ 3 & 4 &\cdots\\ \hline y & \cdots & -5 & -3 & -1 & 1 & \ 3 & \ 5 & \ 7 & \ 9 & 11& \cdots \\ \hline \end{array}\)

⑵ [mathjax]\( x \) の値を[mathjax] \(-4\)から4まで[mathjax]\(0.5\)おきにとり,対応する[mathjax]\( y \) の値を,それぞれ求めなさい。また,これらの対応する[mathjax]\( x \) ,[mathjax]\( y \) の値の組を座標とする点を,左の図にかき入れてみましょう。

⑶ ⑴,⑵から,1次関数のグラフがどんな形になるか話し合ってみましょう。

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比例のグラフは原点を通る直線だったね。

比例も1次関数だから,1次関数のグラフは直線になるのかな。

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見方・考え方 

比例と同じように,細かく点をとって考えられるかな。

 目標 ▷ 1次関数のグラフや,その特徴について調べよう。

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<2年p.77>

1次関数 [mathjax]\( y=2x+3 \) で,さらに多くの点をとっていくと,点の集合は,右の図のような直線となる。
この直線が,1次関数 [mathjax]\( y=2x+3 \) のグラフである。

 問 1  1次関数 [mathjax]\( y=-2x+3 \) について,対応する [mathjax]\( x \) , [mathjax]\( y \) の値を求め,右の図にグラフをかき入れなさい。

 グラフの切片

1次関数 [mathjax]\( y=ax+b \) の定数 [mathjax]\( b \) について調べよう。

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Q  Question

次の表を完成させ,1次関数 [mathjax]\( y=2x \) のグラフを上の図にかき入れ, [mathjax]\( y=2x+3 \) のグラフと比べてみましょう。表やグラフから,どんなことがわかるでしょうか。

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[mathjax]\( y=2x+3 \) の [mathjax]\( y \) の値は, [mathjax]\( y=2x \) の [mathjax]\( y \) の値よりいつも3大きいね。

見方・考え方 

[mathjax]\( x \) の係数が同じ比例のグラフとのちがいはどこかな。

1次関数 [mathjax]\( y=2x \) は,比例の関係を表し,そのグラフは原点を通る直線である。
また,同じ [mathjax]\( x \) の値に対して, [mathjax]\( 2x+3 \) の値は, [mathjax]\( 2x \) の値よりも,つねに3だけ大きい。
このことから, [mathjax]\( y=2x+3 \) のグラフは, [mathjax]\( y=2x \) のグラフを [mathjax]\( y \) 軸の正の方向に3だけ平行移動した直線であることがわかる。

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<2年p.78>

 問 2  1次関数 [mathjax]\( y=2x-3 \) のグラフは, [mathjax]\( y=2x \) のグラフをどのように移動した直線といえますか。対応する [mathjax]\( x \) , [mathjax]\( y \) の値を求め,調べなさい。

1次関数 [mathjax]\( y=ax+b \) のグラフは, [mathjax]\( y=ax \) のグラフを [mathjax]\( y \) 軸の正の方向に [mathjax]\( b \) だけ平行移動した直線である。

 注意  正の方向に[mathjax] \(-3\)だけ平行移動させることは,負の方向に3だけ平行移動させることである。

1次関数 [mathjax]\( y=ax+b \) の定数 [mathjax]\( b \) は, [mathjax]\( x=0 \) のときの [mathjax]\( y \) の値である。すなわち, [mathjax]\( b \) は, [mathjax]\( y=ax+b \) のグラフと [mathjax]\( y \) 軸との交点 [mathjax]\( (0,b) \) の [mathjax]\( y \) 座標である。
この [mathjax]\( b \) を,1次関数 [mathjax]\( y=ax+b \) のグラフの切片という。
たとえば, [mathjax]\( y=2x+3 \) のグラフの切片は3である。

 [mathjax]\( y=2x \) のグラフの切片はどこかな。

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 問 3 

[mathjax]\( y= \dfrac{1}{2}x \) や [mathjax]\( y=-2x \) のグラフを利用して,次の1次関数のグラフを,左の図にかき入れなさい。また,それぞれのグラフの切片をいいなさい。

⑴  [mathjax]\( y= \dfrac{1}{2}x-2 \)
⑵  [mathjax]\( y=-2x+4 \)

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<2年p.79>

 グラフの傾き

1次関数 [mathjax]\( y=ax+b \) の [mathjax]\( x \) の係数 [mathjax]\( a \) は,グラフではどのようなことを表しているか調べよう。

Q  Question

右の図は,1次関数 [mathjax]\( y=2x \) と [mathjax]\( y=2x+3 \) のグラフです。変化の割合が同じ1次関数のグラフについて,気づいたことを話し合ってみましょう。

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どちらも [mathjax]\( x \) の値が1増加すると, [mathjax]\( y \) の値が2増加するね。

変化の割合が同じとき,それぞれのグラフはどんな関係にあるのかな。

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見方・考え方 

2つのグラフで似ているところはどこかな。

1次関数 [mathjax]\( y=2x+3 \) の変化の割合は,
[mathjax]\( \dfrac{(y \textsf{の増加量})}{(x \textsf{の増加量})}=2 \)
である。すなわち, [mathjax]\( x \) の値が1増加すると
[mathjax]\( y \) の値は2増加する。
したがって,[mathjax]\( y=2x+3 \) のグラフ上のある点から,右へ1進んで上へ2進んだ点は,このグラフ上の点となる。

 問 4  右の図は,1次関数[mathjax]\( y=-2x+3 \) のグラフ上に2点をとり,その位置関係を調べたものです。[mathjax]\( \square \) にあてはまる数を書き入れなさい。

 問 5  1次関数の変化の割合が正の数のときと負の数のときでは,グラフにどんなちがいがあるといえますか。

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<2年p.80>

 問 6  右のグラフは,切片がすべて同じ1次関数のグラフです。変化の割合と傾きぐあいについて,気づいたことをいいなさい。

1次関数 [mathjax]\( y=ax+b \) のグラフの傾きぐあいは, [mathjax]\( x \) の係数 [mathjax]\( a \) によって決まる。このことから, [mathjax]\( a \) をその1次関数のグラフの傾きという。
たとえば,1次関数 [mathjax]\( y=2x+3 \) のグラフの傾きは2である。

 問 7  次の1次関数のグラフの傾きをいいなさい。

⑴ [mathjax]\( y= \dfrac{1}{2}x \)

⑵ [mathjax]\( y=-2x+4 \)

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どんな関数なのかな? Tea Break

次の条件に合う関数の式を考えてみましょう。

[mathjax]\( y \) は [mathjax]\( x \) の関数で, [mathjax]\( x=-2 \) のとき [mathjax]\( y=1 \) , [mathjax]\( x=1 \) のとき [mathjax]\( y=-2 \) である。

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比例定数が-1,切片が-1の1次関数 [mathjax]\( y=-x-1 \) だね。

[mathjax]\( x \times y=-2 \) になるから,反比例 [mathjax]\( y=- \dfrac{2}{x} \) だね。

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問題の条件に合う関数は,1次関数 [mathjax]\( y=-x-1 \) や反比例 [mathjax]\( y=- \dfrac{2}{x} \) が考えられます。
このように,関数の種類やグラフの形が示されていないと,関数の式を1つに特定できないことがあります。

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<2年p.81>

これまで調べたことから,1次関数のグラフについて,次のようにまとめることができる。

1次関数 [mathjax]\( y=ax+b \) のグラフ
1次関数 [mathjax]\( y=ax+b \) のグラフは,傾きが [mathjax]\( a \) ,切片が [mathjax]\( b \) の直線である。

① [mathjax]\( a \gt 0 \) のとき,右上がり

② [mathjax]\( a \lt 0 \) のとき,右下がり

 問 8  1次関数 [mathjax]\( y=-2x+3 \) を例として,1次関数の表,式,グラフの関係を示すと,次のようになります。 [mathjax]\( \boxed{\phantom{00}} \) にあてはまる数やことばを書き入れなさい。

どんなことがわかったかな

1次関数 [mathjax]\( y=ax+b \) のグラフは,傾き [mathjax]\( a \) ,切片 [mathjax]\( b \) の直線になります。また,1次関数を表,式,グラフで表すと,変化や対応の特徴を見つけることができます。

次の課題へ!
もっと簡単にグラフがかけないのかな?
P.82