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<2年p.9>

1章 Chapter 1 式の計算

1節 式の計算
2節 式の利用

卓球のボールのまわりの長さより10m長いロープを,ボールを中心にして円にしてみました。

ボールとロープの間にらくらくと入ることができるね。

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卓球のボールがもっとずっと大きかったら,ボールとロープの間がほとんどなくなりそうだね。

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間がどのくらいになるのか説明できるかな。

? 文字式を使って説明できるかな? 

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<2年p.10>

1節 式の計算

数に何か秘密があるのかな?

【1】 3つの数字を選んで,3桁の数をつくります。同じ数字を選んでもかまいません。その3桁の数を2回続けて6桁の数をつくります。
その6桁の数を7でわります。どんなことがわかるでしょうか。

[mathjax] \( \bigcirc \square \triangle \bigcirc \square \triangle \div 7 \)

[mathjax] \( \bigcirc \),[mathjax] \( \square \),[mathjax] \( \triangle \)には,それぞれ同じ数字が入るね。

[mathjax] \(1\),[mathjax] \(2\),[mathjax] \(3\)で試してみよう。

[mathjax] \( 123123 \div 7 \)を計算すると,どうなるかな。

わり切れるね。

3つの数字を[mathjax] \(9\),[mathjax] \(8\),[mathjax] \(7\)にしたら,どうなるかな。

電卓を使って,いろいろ試してみよう。

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0を選んでもいいのかな。

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<2年p.11>

【2】 前ページの1について,気づいたことを話し合ってみましょう。また,それがどんな数字のときでも成り立つか考えてみましょう。

[mathjax] \(987987 \div 7=141141 \)

[mathjax] \(853853 \div 7=121979\)

[mathjax] \(701701 \div 7=100243\)

いろいろ試したけど,いつでも 7でわり切れそうだよ。

いつでも7でわり切れるといっていいかな。

【3】 【1】でつくった6 桁の数は,文字を使うとどのように表せるでしょうか。また,それを使って,どんな数字のときでも 7 でわり切れるかどうか調べられるでしょうか。

6桁の数を,[mathjax] \( abcabc \)と表せばいいのかな。

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それだと,[mathjax] \( a \times b \times c \times a \times b \times c \) の意味になってしまうよ。

3桁の数で考えてみよう。小学校では,右のように表したよ。

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[mathjax] \( \begin{eqnarray} 173 &=& 100+70+3 \\ &=& 100 \times 1+10 \times 7+1 \times 3 \end{eqnarray} \)

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1年では,文字が1種類のときの式の計算だけだったね。

次の課題へ!
文字が 2 種類以上の文字式も,1年の文字式と同じように考えていいのかな?

P.12

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<2年p.12>

1 文字式のしくみ

Q  Question

次の㋐~㋕の式は,右の正四角柱のある数量を表しています。これらの式は,どんな数量を表していますか。 また,式の特徴で分類してみましょう。

㋐ [mathjax] \( 4x \)

㋑ [mathjax] \( x² \)

㋒ [mathjax] \( 2x+2y \)

㋓ [mathjax] \( xy \)

㋔ [mathjax] \( 2x²+4xy \)

㋕ [mathjax] \( x²y \)

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2 種類の文字をふくむ式があるね。

1 年で学んだ文字式とは,どんなところがちがうのかな。

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見方・考え方 

文字式のどこに着目して分類すれば いいかな。

 目標 ▷ 文字式を分類・整理しよう。

 単項式と多項式

【Q】の [mathjax] \( 4x \)や [mathjax] \( xy \) のように,数や文字をかけ合わせた形の式を 単項式 という。 [mathjax] \( y \) や [mathjax] \( -6 \) のように,1 つの文字や 1 つの数も単項式と考える。また,[mathjax] \( 10x+20 \) や [mathjax] \( 2x+2y \) のように,単項式の和の形で表された式を 多項式 といい,それぞれの単項式を,その多項式の 項 という。

[mathjax]\( \begin{eqnarray} \textsf{単項式} \begin{cases} 4x \\ xy \\ y \\ -6 \end{cases} \end{eqnarray} \) [mathjax]\( \begin{eqnarray} \textsf{多項式} \begin{cases} 10x+20 \\ 2x+2y \\ \end{cases} \end{eqnarray} \)

 例 1  多項式 [mathjax] \( x²-4x-3 \) は,[mathjax] \( x²+(-4x)+(-3) \) と表せるから,[mathjax] \( x² \),[mathjax] \( -4x \),[mathjax] \( -3 \)がこの式の項である。

多項式で,文字をふくまない数だけの項を 定数項 という。

 問 1  次の多項式の項をすべていいなさい。

⑴ [mathjax] \( 5a+1 \) 

⑵ [mathjax] \( 7x-8y \) 

⑶ [mathjax] \( 4x²+7x-9 \)

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<2年p.13>

 式の次数

単項式で,かけ合わされている文字の個数を,その単項式の 次数 という。

 例 2  前ページのQ の ㋐,㋑,㋕の単項式の次数は,それぞれ次のようになる。

㋐ [mathjax] \( 4x \) ・・・次数は1
㋑ [mathjax] \( x² \) ・・・次数は2
㋕ [mathjax] \( x²y \) ・・・次数は3

 問 2  次の単項式の次数をいいなさい。

⑴ [mathjax] \( -6a \)

⑵ [mathjax] \( a² \)

⑶ [mathjax] \( \dfrac{1}{2} ab \)

⑷ [mathjax] \( -xy² \)

多項式では,各項の次数のうちでもっとも大きいものを,その多項式の次数という。

 注意  次数の大小は,「次数が高い」,「次数が低い」で表すこともある。

 例 3  多項式[mathjax] \( x²-4x-3 \)では,もっとも次数の大きい項は[mathjax] \( x² \)で,その次数は2だから,[mathjax] \( x²-4x-3\) の次数は2である。

次数が1の式を1次式,次数が2の式を2次式,…という。

[mathjax]\( \begin{eqnarray} \mathsf{1次式} \begin{cases} 2x,5a+1, \\ x+8y-6 \\ \end{cases} \end{eqnarray} \)
[mathjax]\( \begin{eqnarray} \mathsf{2次式} \begin{cases} -x²,7ab, \\ x²-4x+3 \\ \end{cases} \end{eqnarray} \)

 問 3  前ページの【Q】の㋒~㋔の式は,それぞれ何次式ですか。

どんなことがわかったかな

文字式は,式の形やかけ合わされている文字の個数に着目することで,分類することができます。

次の課題へ!
文字が 2 種類以上でも,1年の文字式の計算と同じようにできるのかな?
P.14